税務調査対策【印紙編】
前回に引き続き税務調査のことをお話ししようと思います。
先日、クライアントの調査の立ち合いの際、契約書等を確認していた調査官が印紙税の調査の手法を教えてくれました。
(なお、そのクライアントは印紙については全く問題ありませんでした。)
突然調査するというのも方法ですが、大抵は事前に連絡があるものです。そこで、慌てて印紙を貼った場合でも、調査官は見分けられるというのです。その手法は、印紙の消印部分に指を押しあてて、朱肉が指につくかどうか確認するという極めて原始的な方法です。
また、最近の印紙の購入状況を調べ、大量に買っていいる場合に、その印紙はどこにあるのか質問するというものでした。
皆様、印紙はきちんと貼りましょう。
隈部
食欲の秋、読書の秋そして税務調査の秋
今年は、震災の影響で税務調査が例年より少なかった分、秋に調査が集中しております。
そこで、今回は税務調査の対策について述べたいと思います。
調査は、①前回の調査から年数が一定の年数が過ぎているので、定期的なものとして行うもの、②なんらかの情報を入手してその確認の為に行うもの等があり、一概にはできませんが、ただ予定した日数を短縮してスムーズに終わるところもあれば、予定した日数通りに徹底的に調査されるところがあるのも事実です。
それでは、日数が短縮される会社の共通したものとは何かというと、当たり前かもしれませんが、帳簿書類が整理されているところです。
例えば、
①契約書関係の書類を確認しようとして、それらが収まっているファイルの幾つかを取り出し、それらが整理されてファイリングされ、かつ、印紙について問題がない、
②請求書や領収書等がきちんと整理され保管され、かつ、会計データと突合して矛盾がない、
③売上計上、原価の計上に関する資料が整理されて、かつ、(特に調査年度の最終期末)の棚卸資産(商品・未成支出金)の計上に誤りが無い・・・等
であれば、調査官はきちんとしている会社との印象を持つようです。
税務調査の対策は、どうすれば良いのですか?等質問を受けることがありますが、究極のウルトラC的なものはなく、いつ、調査されても大丈夫なように書類を整理することが一番の対策のようです。
隈部
ビールかけの納税効果
先日ソフトバンクのパ・リーグ優勝が決まり、恒例のビールかけを、選手、監督それに孫オーナーを始め球団関係者の方々が行っているのをニュースで見ました。3,000本が20分ほどで泡と消えたとのことですが、仕事柄、この場合の経済効果ならず納税効果というものが気になり、試算してみました。
なお、下記試算は、ビールかけに直接関するもののみです。実際は、ビール会社等関連企業の法人税、会場費等に係る消費税や人件費に係る所得税等が生じると思います。
1.酒税
①消費量
633ml×3,000本=1,899,000m→1,899?
②税額
ビールに課される酒税は、1?あたり220円ですので、
1,899?×220円=417,780円となります。
2.消費税(ビールの消費に対するもののみ)
仮に350円と仮定すると、ビールの購入価額(税込)は、
350円×3,000本=1,050,000円となりますので、
税額は、
1,050,000円×5/105=50,000円となります。
3.合計
417,780円+50,000円=467,780円
以上のように、ビールに課される税金は、改めて高いと実感した次第であります。
是非、有効に活用してもらいたいものです。
隈部